
みらい翻訳は、サイエンスアゴラ連携企画「サイエンスアゴラ in 前橋 多言語交流DAY」に協力企業として参加し、代表取締役社長の鳥居大祐氏が登壇しました。会場では、地域で進む多文化共生の一方で生じる「言語の壁」をテーマに、大学、NPO、学習支援団体、地域の実践者が対話しました。
議論では、外国ルーツの子どもが保護者と大人の間で通訳を担う「ことばのヤングケアラー」の課題や、生活、教育、医療の場面で情報が届きにくい現状が共有されました。AI翻訳は、話す必要のある人同士が直接会話できる環境づくりに役立つという視点が示されました。
イベントでは、リアルタイムAI音声翻訳サービス「リスニングアシスタント」のデモが行われました。日本語、英語、中国語に加え、当日はウルドゥー語の発話もその場で日本語に訳出し、母語のまま会話しながら理解を補う様子が示されました。午後のアート体験でも、日本語に不安のある参加者と日本人ボランティアが同サービスを介して会話しました。
鳥居氏は、同サービスが発話を細かい単位で訳し進めることで、従来より会話の遅れを抑えていると説明しました。また、母語で話せること、会話のストレスにならない速度であること、完璧でなくても使えることを現場での要件として挙げました。
パネルディスカッションでは、会話ログを残さず、入力内容を学習に二次利用しない設計であることが説明されました。感情やニュアンスの翻訳については、現時点では正確な内容伝達を優先しているとし、誰もが使える環境には計算資源の負担もあるため、自治体や国の支援を含む仕組みが必要との見解も示されました。
一方で、日本社会では高い日本語運用能力が求められるため、AIが初期の壁を下げても日本語教育は不可欠だという意見も出ました。みらい翻訳は、技術が担える部分と人が担う部分を見極めながら、自治体や教育機関、NPOなどとの連携を進める方針です。

