
リーガルテック株式会社は、特許調査・発明抽出プラットフォーム「MyTokkyo.Ai」を使い、食品・飲料産業におけるAI開発の技術課題と国内特許動向を調査しました。調査では、現場データの収集・活用、官能評価、既存設備との連携、品質検査、需要予測・自動化に関する特許を分析しています。
その結果、食品工場へのAI導入を進めるうえでの主要課題として、「現場データの不足・不統一」「熟練者の暗黙知のデータ化」「既存設備との連携」の3点が抽出されました。調査対象は、2021年1月1日以降の日本の公開特許・登録特許です。
1つ目は現場データの収集・標準化です。温度、湿度、製造条件、検査結果などは工場ごとに異なり、AI学習に必要な形式へそろえにくい状況があります。関連特許では、センサーデータを分析して飲料供給装置の状態や品質を判定する技術が確認されました。
2つ目は官能評価と熟練判断のAI化です。味、香り、食感は言語化や数値化が難しい一方、生成AIで表現する技術や、官能評価を数値化して品質判定に使う技術が見られました。3つ目は既存設備とAIをつなぐ技術で、古い製造設備との接続やデータ連携に向けた仕組みが課題として挙げられています。
調査では、品質検査や官能評価に画像認識、センサーデータ分析、生成AIを活用する国内特許が確認されました。需要予測や自動化では、機械学習による注文予測や飲料提供、ロボット制御の最適化に関する技術も見つかっています。一方で、現場データの標準化や既存設備との接続に関する出願は相対的に限定的でした。
リーガルテック株式会社は、食品機械メーカーや制御機器メーカーが持つ設備仕様や保守、運用の知見を生かせる可能性があるとしています。今回の内容は、特許が存在しない領域を示すものではなく、検索条件の範囲で相対的に出願が少ない領域を整理したものです。

